2021 November 20 - 21 weather :
Round 11 FUJI SPEEDWAY
近藤選手は8台抜きを見せ12位
柴田選手はマシントラブルで無念のリタイア
GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第11戦(最終戦)が富士スピードウェイで行われた。新型コロナウイルス感染拡大による日程変更のあおりを受け、前戦、十勝を欠場した近藤翼選手が復帰。柴田優作選手との2台体制で参戦した。近藤選手の前戦終了時のランキングは8位。SUGOからチームに加入し、岡山、十勝と着実に調子を上げている柴田選手の活躍にも期待したいところだ。プロフェッショナルシリーズのエントリーは33台。
第11戦は久々の1レース開催。土曜日に予選、日曜日に決勝(10周)という通常フォーマットで行われ、使用できるタイヤは1セットのみ。これまでの2レース開催と異なり、タイヤの摩耗を必要以上に気にすることなくレースを戦うことができる。
土曜日の天候は晴れ。プロフェッショナルシリーズの予選は予定より10分遅れの14時55分にスタート。気持ちの良い秋晴れのなか、近藤選手と柴田選手がコースインしていく。近藤選手は全身全霊を込めたアタックを行うも、前日から大きく変化した路面コンディションによるグリップ不足に悩まされ20位(2分04秒058)。柴田選手も同様にグリップ不足に悩まされ28位(2分04秒684)となり、不本意な後方グリッドからのスタートに。
日曜日の天候も晴。決勝は14時25分から行われ、近藤選手と柴田選手は好スタート。それぞれ19位と26位でオープニングラップを終了する。しかし、4周目に柴田選手が突然のピットイン。車両から振動が発生し、ABSが作動しないトラブルも出ているため、リタイアとなった。近藤選手は1周目の勢いをキープ。2周目に2台、6周目に1台を抜いて16位までポジションを上げると、レース終盤の8周目にも2台を抜く勝負強さを見せ、14位でチェッカーを受けた。なお、レース終了後、上位2台にペナルティが科されたことで、近藤選手の正式結果は12位となった。
今回の結果により、近藤選手はランキング8位で2021年シーズンを終了。2017年以来のタイトル奪還を目指して戦ったが、目標を達成することはできなかった。また、2013年から続いた86/BRZ Raceも、新型GR86の登場を受けて終了に。来年からは新たにGAZOO Racing GR86/BRZ Cupが開催される。
race data : Round11
car | driver | pos. | total | best lap |
---|---|---|---|---|
97 | 柴田 優作 | retire | 6'37.162 | 2'06.407 |
98 | 近藤 翼 | 12 | 20'58.267 | 2'04.675 |
Drivers' Comment
98号車 近藤 翼選手
【決勝12位】
水曜日の午後から走りはじめて、ブレーキなど色々な調整をして、占有走行では非常に好感触だったのですが、予選ではイマイチ路面のグリップ感が伝わってこなくて、難しい感じだなと思いながら走りました。自分としてはうまくまとめられたのですが、20位ということで、みんな速いなという感じです。
決勝はスタートが20番手だったので、混乱の状況を見ながら走っていたら、予想通りまわりの動きが激しくて、その状況を見ながら、クルマをぶつけることなく順位を上げることができたので、そこは良かったかなと思います。1年を無事に終われてよかったです。初戦と第2戦では表彰台に乗れて、一時はポイントリーダーにもなれて、今年はいけるかなと思っていたのですが、まわりがどんどん速くなってきてしまい、最後は入賞するのが精一杯という苦しいシーズンになってしまいました。自分的にはやり切れたので良かったと思います。
97号車 柴田 優作選手
【決勝リタイア】
今回は木曜日にサーキット入りをしたのですが、これまでに比べてレースウィークで走れる時間が少ない中で、86レースでは初めての富士ということで、限られた時間の中で、やれる限りのセットアップを行っていきました。手ごたえを感じながら予選に挑んだのですが、昨日までの路面の感触がだいぶ違っていて、厳しい結果となってしまいました。簡単に説明するとグリップがかなり低い印象で、その路面の変化にうまく合わせることができませんでした。
決勝はスタートして2周目ぐらいに混戦を避けようと、コースの外に押し出される感じになった時に、ABSのチェックランプが点灯。ABSがない状態で少し走っていて、何とか我慢して慎重に運転をすれば走れたのですが、同時にクルマから変な振動が出てきて、危険と判断し、ピットに戻る決断をしました。シリーズ途中からの参戦ではありましたが、自分が想像していた結果とはほど遠い流れで、とても悔しいです。やれるだけのことはやったので、満足ではないですが、現状の自分の実力を認めて、今後につなげたいと思います。