Race 4 AUTOPOLIS 15 - 16 Jun. 2019

近藤選手が2戦連続の表彰台
初出場の藤波選手も力強い走りを披露

GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第4戦がオートポリスで行われた。プロフェッショナルシリーズのエントリー台数は24台。前戦と同様、2ヒート制で、土曜日に予選とヒート1、日曜日にヒート2が行われる。なお、小河諒選手が欠場のため、スーパー耐久で活躍する若手ドライバー、藤波清斗選手が97号車をドライブしている。
土曜日の天候は雨。予選はヘビーウエットで行われた。#98近藤選手が予選開始早々にコースイン。タイヤを温めながら周回する。#97藤波選手はピットにとどまり、間隔をあけてコースイン。しかし、コースアウトするクルマがあり、すぐに赤旗中断となる。残り約13分で再開され、近藤選手と藤波選手は早々にコースイン。最初にアタックしたのは藤波選手で、タイムは2分17秒354。この時点で3位につけている。近藤選手はアタック中に他のクルマに引っかかってしまい、2分17秒559で8位。両ドライバーともに引き続きアタックを行い、タイムアップを狙うが、藤波選手が雨に足もとを掬われコースアウト。これにより2回目の赤旗中断となり、予選は終了。正式結果は藤波選手が4位、近藤選手が8位となった。

ヒート1はクラッシュから復活した藤波選手が5位
近藤選手は6位で虎視眈々と上位を狙う

藤波選手の97号車は車体前部(運転席側)を破損しており、決勝出場が危ぶまれる状況。しかし、横田ゼネラルマネージャーはピットに戻ってきたクルマの破損状況を確認し、スタッフに修復を指示。スタッフ総出で外装はもちろん、サスペンションアーム類の交換やアライメント調整などを行い、2時間足らずで作業は完了。2台そろってヒート1に出場できることになった。

ヒート1の決勝もウェットで行われ、藤波選手が6位、近藤選手が8位でオープニングラップを終了。藤波選手の97号車は修復の痕こそ残るものの、きっちり修復されており、上位と遜色のないペースで走行する。2周目に#88井口選手を抜き5位へ。一方、近藤選手も徐々にペースアップ。5周目に#90阪口選手を抜き7位に上がると、翌周には#88井口選手を抜き6位へ。近藤選手は7周目にファステストラップをマークし、猛プッシュ。8周目には藤波選手の背後にピタリとつける。藤波、近藤両選手はラインを変えながら4位の#18中山選手を激しく攻め立てるが、抜くことはできず。藤波選手5位、近藤選手6位でチェッカーを受けた。

近藤選手が3台抜きで3位表彰台
藤波選手は12位で入賞を逃す

日曜日朝の天候は雨。プロシリーズの決勝直前に雨は上がり、ヒート2はドライで行われた。5番グリッドの藤波選手、6番グリッドの近藤選手ともにクリーンスタート。100R(ターン8)で近藤選手が藤波選手を抜き、近藤選手6位、藤波選手7位でホームストレートを通過する。近藤選手はドライでのクルマの仕上がりに自信を持っており、2周目に#18中山選手と#11脇阪選手を抜き4位。さらにヒート1に続く、ファステストラップをマークする。4周目に#7堤選手を抜き3位へ。1位の#121蒲生選手、2位の#34佐々木選手から大きく離されているものの、近藤選手はあきらめずにプッシュ。トップに約2秒差まで迫ったところでチェッカーとなった。

藤波選手もポイント獲得を目指して猛プッシュ。4周目に6位に上がると、ランキング上位の強豪ドライバーたちと激しいバトルを展開。7周目まで6位をキープする力強い走りを披露する。しかし、レース終盤の他車との接触により、左フェンダーとタイヤにダメージを負い、ペースダウン。8周目に8位、9周目に9位と順位を下げ、12位でチェッカー。デビュー戦初入賞はならなかった。

今回の結果により、近藤選手はファステストラップポイントと合わせて17ポイントを獲得。#7堤選手に0.5ポイント差をつけ、ランキングトップに浮上した。また、藤波選手は86/BRZレースデビュー戦入賞こそならなかったが、チーム関係者やファンに鮮烈な印象を与えた。2台そろって活躍したという意味で、DTEC TEAM MASTER ONEらしいレースだったと言えるだろう。

Result
car driver heat pos. total best lap total pos.
97 藤波 清斗 1 5 22'46.485 2'15.328 12
2 12 22'39.803 2'13.970
98 近藤 翼 1 6 22'46.747 2'14.732 3
2 3 22'26.635 2'13.384
Drivers' Comment
97号車 藤波 清斗選手

【第1ヒート5位】
初めてのレース、攻めましたけど、抜ききれなかったですね。中山選手を抜いた後、堤選手のペースが落ちていました。抜けるかなと思ったのですが、堤選手につまってしまい、近藤選手の邪魔をしてしまったかもしれません。近藤先輩が速かったので、先に行ってもらえばよかったですね。クルマは完璧に直っていました。メカニックをはじめ、チームのみなさんのおかげです。
【第2ヒート12位】
そこそこいけると思っていたのですが、駆け引き的に無理しすぎてしまい、うまくいかなかったです。このレースはいけそうでいけませんね。ポイントを獲りたかったですが、こんな接近戦のレースはなかなかないので、良い経験になりました。近藤先輩が3位を獲ってくれて良かったです。

98号車 近藤 翼選手

【第1ヒート6位】
雨のレース、止まるのだけはいやなので、最初は慎重にいきました。阪口選手に抜かれた後は様子を見ながら走っていたのですが、中盤から後半にかけて、ぼくのペースは良く、阪口選手と井口選手を抜きました。そのあと、中山選手と藤波選手に追いついたのですが、2台が激しくやりあっているので、抜ききることはできませんでした。ファステストラップを獲れたのは良かったです。
【第2ヒート3位】
練習からドライの調子は良かったのでプッシュしました。うまく順位を上げられ、3位まで上がったのですが、トップは逃げちゃっていたので追いつけなかったです。でも、ギリギリ最低限のことはできたかなと思っています。藤波選手もフェアにやってくれ、すごくありがたかったです。ランキングトップになったと聞きましたが、ほとんど差はないと思うので気を抜かずに頑張ります。クルマの調子も良いので、次の富士、勝てるように頑張ります。