Race 2 FUJI SPEEDWAY 20 - 21 Apr. 2019

得意の富士でまさかの苦戦
近藤、小河ともにノーポイントで終わる

GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第2戦が富士スピードウェイで行われた。今回は86/BRZ Race史上初の2ヒートレース。土曜日に予選が行われ、日曜日に2回の決勝(10周)が行われる。なお、日曜日の第2ヒートのスタート順は第1ヒートのフィニッシュ順で決まる。
土曜日の天候は曇り。34台が出場してプロフェッショナルシリーズの予選(15分間)が行われた。最初にコースインしたのは#98近藤選手。近藤選手はウォーミングアップの途中で後続の選手を先に行かせ、2周目にアタック。2分04秒546をマークし、この時点で3番手につける。また、#97小河選手はコースの混雑状況を見極め、残り約8分でコースイン。タイヤを入念に温め、3周目からアタックに入る。小河選手は2分04秒710をマークし、14番手。その後、チェッカーとなり、正式結果は近藤選手14位、小河選手17位。両選手ともに前戦と異なるメーカーのタイヤを使用しているが、刻々と変化するコンディションの中、タイヤの性能をフルに活かすことができなかったようだ。チェッカー後、全車車両保管となり、この日のスケジュールは終了。

第1ヒート
近藤選手が1周目に順位を上げるも12位
タイヤを温存した小河選手は14位

日曜日の天候も曇り。午前中の天気は良かったが、時間が経過するに雲が増え、肌寒い中でのレースとなった。朝7時に車両保管が解除され、11時半の第1ヒートに向けて慌ただしく86を整備する神奈川トヨタのスタッフたち。今回はGRガレージマスターワン東名川崎のスタッフ以外に、3名の神奈川トヨタ社員がチームに参加している他、市川英治社長も応援に駆けつけている。

近藤選手14番グリッド、小河選手17番グリッドから第1ヒートがスタート。近藤選手がスタート直後の混戦の中、3つ順位を上げ、11位でオープニングラップを終える。4周目に上位でアクシデントが発生し、10位に浮上。近藤選手は5台の集団の2番目を走行しており、後続の選手から激しいプレッシャーを受ける。7周目に後方から追い上げてきた♯1谷口選手に抜かれ、11位。さらに9周目に♯31青木選手、10周目に♯32市森選手に抜かれ、13位でチェッカー。

一方、小河選手はスタート位置と同じ17位でオープニングラップを終了。2周目からは♯5井上選手を追いかける展開となる。小河選手はベストラップを更新しながらプレッシャーをかけるが、第2ヒートを見据えてタイヤを温存。上位のアクシデントにより15位に浮上した後は、順位をキープし、そのままチェッカーを受けた。

レース後、♯31青木選手に30秒加算のペナルティが与えられたため、正式結果は近藤選手12位、小河選手14位となった。

第2ヒート
ミッションに不調を抱え、苦しいレースに
近藤選手13位、小河選手15位

4時間のインターバルの後に行われた第2ヒート。出走台数は1台減の33台。第1ヒートの車両保管解除に時間がかかったため、チームは実質約1時間半のインターバルで慌ただしくクルマの整備を行った。近藤選手はチームと協議の上、車体のセッティングを変更している。近藤選手12番グリッド、小河選手14番グリッドから第2ヒートがスタート。

近藤選手はギアが入りにくくなる症状が発生し、大きく後退。小河選手を含む3台に抜かれ、15位でオープニングラップを終了する。持ち直した近藤選手は2周目に小河選手、♯5井上選手、♯90阪口選手を抜き12位に。4周目にベストラップをマークし、力走する近藤選手だが、タイヤの消耗が激しく、5周目に♯90阪口選手に抜かれ13位に後退してしまう。近藤選手は13位をキープしたままチェッカー。チェッカー時は12位の♯34佐々木選手にコンマ6秒差まで接近したが、追い抜きができるスピードはなく、不本意なレースとなった。

また、小河選手はスタートでジャンプアップし、オープニングラップを11位で終了。しかし、2周目に後続選手のラフプレイがあり、14位まで順位を落としてしまう。4周目に♯11脇阪、♯17織戸選手に抜かれ16位。しかし、7周目に♯11脇阪選手を追い抜く意地を見せ、15位でチェッカー。近藤選手同様、ミッションに不調を抱えており、苦しいレースとなった。

第3戦は5月18日~19日、スポーツランドSUGOで開催される。今回と同じ2ヒート制で行われるので、チームの巻き返しを期待したい。

Result
car driver heat pos. total best lap total pos.
97 小河 諒 1 14 21'20.260 2'07.067 15
2 15 21'15.541 2'05.996
98 近藤 翼 1 12 21'19.041 2'06.629 13
2 13 21'12.988 2'05.765
Drivers' Comment
97号車 小河 諒選手

【第1ヒート14位】
前ではバトル、後ろは来ないので、自分がプッシュして前が抜けそうだったら仕掛けてみようと思ったのですが、そこまで僕のペースは良くなかったです。一度もバトルせず、第2ヒートに向けてタイヤを温存できたと思うので、残ったタイヤをうまく使い、順位を上げられるのではと思っています。スタートは悪くなかったですが、あっという間に抜かれてしまい、プッシュというよりは無理なく走りました。
【第2ヒート15位】
第1ヒートでタイヤを温存した分、第2ヒートではかなりマージンがあり、いい位置が取れればプッシュできる感じでした。スタートも良かったし、1周目は位置取りもうまくいき、かなり順位を上げることができたのですが、ストレートでぶつけてくる人たちがいっぱいいて、順位を下げてしまいました。クルマ的にはちゃんと走れたし、完走できたし、タイヤももったのですが、納得できる順位では終われませんでした。次の菅生までにしっかりいろいろ見直して、ポイントを獲り、表彰台に上がれるように準備したいと思います。

98号車 近藤 翼選手

【第1ヒート12位】
結構バトルが激しく、前半から中盤、後半までずっとぼくはバトルというか。あまり無理しないように走っていたのですが、クルマのバランスもあまり良くなく、ペースも上げられず、ちょっと苦しいかなという感じです。スタートはまあまあ、抜かれてもいません。2ヒート目はこの順位なので出たとこ勝負。上位も落ちて来るメンバーではないので、すごく厳しいと思います。

【第2ヒート13位】
順位を上げられなくて、苦しいレースでした。スタートで1速、2速がちょっと入らず、そこでたくさん抜かれてしまいました。そのあとバトルもあり、順位は回復しましたが、前に追いつける速さがなく、ダメでした。今の13位ぐらいが実力でしょうね。富士はいいと思ったのですが、こういうレースはなかなかないですね。第1ヒート後、クルマを調整し、少し良くなりました。タイヤも第1ヒートで使ってしまったので、ちょっと厳しかったですね。