2025 July 12-13  

Round 4 :十勝スピードウェイ(北海道)

Round 4 レポート

高橋選手が涙の初ポールトゥウィン!! 一條選手もポイントまであとひとつの11位

第4戦の舞台は北海道更別村にある十勝スピードウェイ。土曜日に15分間の予選、日曜日に14周の決勝が行われる通常スケジュールとなっている。今大会は元嶋佑弥選手がスケジュールの都合のため欠場。一條拳吾選手を98号車のドライバーに起用した。一條選手はGR86/BRZ Cupの出場経験を持ち、スーパー耐久などにも参戦する期待の若手。また、高橋知己選手(97号車)は前戦SUGOでの結果を受け、使用タイヤをブリヂストンに変更。一條選手と共に富士スピードウェイでの事前テストをおこなってから現地に乗り込んだ。

土曜日の天候は晴れ。予選は12時35分から行われ、一條選手はシグナルと同時にコースイン。2周目に1分32秒450をマークする。順位は4位だが、まだ半分以上のライバルがピットにとどまっている。そんな中、高橋知己選手(97号車)は残り6分をきったところでコースイン。単独でアタックを開始し、1分31秒846のトップタイムをマークする。ライバルが続々とアタックを行うも高橋選手のタイムを上回る者はおらず、初のポールポジションが確定。DTEC TEAM MASTER ONEとしては2019年の近藤翼選手以来の快挙となった。なお、一條選手の最終結果は14位。

日曜日の天候は晴れ。ピリピリと肌が焼けるのを感じる夏日のもと、12時16分から14周の決勝レースが行われた。ポールポジションの高橋選手は順当なスタートを決め、トップをキープして1コーナーへ。逃げ切り体制に入るも、1周目が終了するタイミングでセーフティカー(SC)が導入される。

コース上の落下物の回収に時間を要し、SC先導のまま4周が経過。5周目からレース再開となる。ミスなくローリングスタートを決めた高橋選手は後続を気にすることなく、自身のペースを守って走行。序盤こそ、予選3位の堤優威選手(7号車)が背後につけていたが、2台の差は徐々に拡大。8周終了時には1秒以上のギャップを築くことに成功する。

高橋選手のリードはさらに拡大し、ファイナルラップ突入時には3秒に。圧倒的なスピードを見せつけ、文句なしのトップチェッカー。高橋選手はGR86/BRZ Cup初優勝。DTEC TEAM MASTER ONEとしては2016年以来のポールトゥウィンを達成した。

14番グリッドからスタートした一條選手は、まずまずの滑り出しでポジションを1つ上げ、13位でホームストレートを通過。5周目のリスタートでは出遅れ、前とのギャップが開いてしまう。6周目、上位の選手がピットに入ったため、12位に浮上。しかし翌周、11位争いの集団に追いつき、オーバーテイクを仕掛けるも、後続にその隙をつかれ、14位まで後退してしまう。しかし、粘り強く戦い、9周目に13位、10周目には12位まで順位を上げてフィニッシュ。レース終了後、上位車両にペナルティが課されたため、正式結果は11位となった。

race data : Round4   TOKACHI SPEEDWAY
car driver pos. total best lap
97 高橋 知己 1 24'27.732 1'32.944
98 一條 拳吾 11 24'45.663 1'33.247
Drivers' Comment
97号車 高橋 知己選手
第4戦 予選1位/決勝1位

まずはDTEC TEAM MASTER ONE のドライバーとして2019年以来のポールポジション獲得者に名前を連ねることができ、とてもうれしいです。今週に入ってクルマの調子も良かったので、予選はミスをしても5番手以内に入れるとずっと思っていました。それがポールという一番いい形で実現できて良かったです。

レースではまず、スタートで心臓が飛び出るぐらい緊張しましたが、シフトミスもなく、無難なスタートを決められたので、トップで1コーナーを抜ければ、勝率はかなり上がると思っていました。まさかSCが出るとは思わなかったですが、リスタート後の1周を守り切れれば、こちらの方にペースがあることはわかっていたので、後ろを見ずに全集中で走っていました。ポールトゥウィンというのは、簡単そうで実は難しいので、こういう形で勝てたというのは自分の中でも大きな自信になりました。

98号車 一條 拳吾選手
第4戦 予選14位/決勝11位

予選では専有走行で感じていた違和感を減らすためにクルマをアジャストしてもらいました。かなり乗りやすくなったにもかかわらず、その変化に自分がアジャストしきれず申し訳ない結果となってしまいました。

レースでは好スタートを決めて、前にしっかりついていくことができました。リスタート後に前との距離が開いてしまったことは残念でした。その後もあきらめることなく前を追いましたが、前方に渋滞ができたタイミングで仕掛けた時、後方に隙を与えてしまい、順位を落としてしまいました。クルマはすごく速かったので、その後は冷静に1台1台パスをすることができましたが、もう少し前の集団で走れる速さはもっていました。ぼくのレース技術の足りなさがすべての原因だと思います。またチャンスがあれば、その時までにさらに柔軟なドライビングスキルを磨きたいと思います。