10月28日(土)~29日(日)、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)でTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第6戦が開催された。プロフェッショナルシリーズには前戦岡山と同じ40台がエントリー。土曜日に15分間の予選、日曜日に8周の決勝が行われるスケジュールとなっている。
トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEはレースウィークの水曜日に現地入り。前戦岡山で発生したクラッシュにより、高橋知己選手(97号車)は最終戦までの欠場が決まっており、元嶋佑弥選手(98号車)1台のみの参戦となる。第5戦終了時の元嶋選手のランキングは7位。元嶋選手自身、鈴鹿のコースを得意としており、昨年、鈴鹿で行われたレースでは5位入賞を記録している。第3戦以来となる2回目の表彰台も夢ではない。
土曜日の天候は晴。10月末とは思えないほどの汗ばむ陽気の下、定刻より10分遅れとなる10時40分から15分間の公式予選が行われた。スケジュールの遅れにより、ピットロードに移動してからコースオープンまでの間隔がかなりタイトだったこともあり、ほぼ全てのドライバーが予選開始と同時にコースイン。元嶋選手もその流れに乗る形で、すぐにアタックを開始。ミスのない走りで2分26秒604をマークするも、わずかなタイム差にライバルがひしめきあっており、順位は14位。
日曜日は少し冷たい風が吹く秋晴れの中、8周でレースは行われた。定刻通り12時15分に決勝レースがスタート。14番グリッドからスタートした元嶋選手は、開始直後の混乱の中、1台1台をていねいにかわしながら順調にポジションアップ。オープニングラップを12位で終えた。
元嶋選手のペースはその後も良く、前のクルマとの距離を着実に詰めていくスピードを発揮。7周目に5台での7番手争いの最後尾に加わると、ペースをキープしながら仕掛けるタイミングを模索する。そして、6周目には11位に順位を上げることに成功。コントロールラインを通過する最後の瞬間まで、前のクルマとの距離を詰め続け、11位でチェッカーを受けた。
なお、5位でチェッカーを受けたドライバーにペナルティが与えられたため、元嶋選手の正式結果は10位。元嶋選手の執念がポイント獲得につながった。
事前にプライベートテストを行い、満を持して乗り込んだが、苦しい結果となった鈴鹿ラウンド。マシン、ドライバー共に好調だからこそ、レースの難しさをあらためて痛感する一戦となった。スタッフはホームコース、富士で行われる最終戦に向けて、大きな課題を抱えることになったが、これもディーラーチームが参戦する意義のひとつであることに間違いはない。
第7戦富士スピードウェイは11月25日(土)~26日(日)に行われる。引き続きDTEC TEAM MASTER ONEの戦いに注目してほしい。
car | driver | pos. | total | best lap |
---|---|---|---|---|
98 | 元嶋 佑弥 | 10 | 19'57.785 | 2'28.591 |
98号車 元嶋 佑弥選手【第6戦 決勝10位】
鈴鹿は得意なので、うまくいくかな? と思っていたのですが、思いのほか厳しくて、予選でもミスがなかったのに14位と、後方に沈んでしまいました。レースでは何とか1ポイントでも取れるように追い上げようと思っていたのですが、悲しいぐらいいいところが無いレースになってしまいました。いつも通り、スタート直後の混戦で順位を上げることができたのですが、鈴鹿は一列に並んでしまうとなかなか仕掛けることができません。予選の結果をレースで取り戻せなかったというのが反省点です。スピードが不足している原因が分かっていないので、最終戦までに解明し、いい結果で締めくくりたいと思います。