2023 June 11  

Round 2 AUTOPOLIS

Round 2 レポート

高橋選手は初の3位表彰台を獲得、
元嶋選手はマシントラブルで31位

6月11日(日)、TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第2戦がオートポリス(大分県日田市)で行われた。オートポリスでのGR86/BRZ Cup開催は初。プロフェッショナルシリーズのエントリー台数は32台となっている。

第2戦は午前中に予選、午後に決勝(10周)というスケジュール。トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEは木曜日に現地入りし、レース本番に向けて着実にテストメニューをこなした。元嶋佑弥選手(98号車)、高橋知己選手(97号車)ともに調子を上げており、リザルトへの期待が日に日に高まる。

当日は曇り時々雨という、先が読めない予報。なんとか天候は持ちこたえ、定刻の10時、ドライコンディションの下、15分間の予選が行われた。雲行きは怪しく今にも雨が降り出す可能性があるため、元嶋、高橋両選手を含む、ほとんどの選手が予選開始直後にコースイン。前日の公式練習でトップに迫るタイムを記録していた高橋選手は、アタック1周目に2分07秒565をマークして5番手に。また元嶋選手も2分07秒567を刻み、6番手の好位置に付けた。高橋選手とトップの選手とのタイム差はわずか0.152秒、高橋選手と元嶋選手のタイム差は0.002秒という接戦ぶり。

元嶋選手は3番手走行中にトラブルでピットイン
高橋選手は終始冷静な走りをみせて表彰台へ

午前中から雨が降り出していたが決勝前になると止み、日差しが差し込んできた。コースは一部濡れている箇所が残るものの、ライン上は乾いている状態。レース中の天候がどう転ぶか分からない難しい状況の中、チームは決勝直前までエア圧などの調整に追われた。そして迎えた10周の決勝レース。高橋選手は5番グリッド、元嶋選手は6番グリッドにクルマを並べる。14時35分、グリーンシグナルが点灯し、32台のGR86とBRZが一斉に1コーナーへと吸い込まれていく。

スタート直後の混乱の中、元嶋選手は1コーナーでライバルを抜き、さらに続くコーナーで前を行く高橋選手もパスして4番手に浮上。オープニングラップで順位をふたつ上げ、トップ集団に食らいついていく。そのまま周回を重ね、7周目の第2ヘアピンでペースが落ちてきたライバルをパス。表彰台圏内の3位まで進出する。さらに上位を目指すべくプッシュする元嶋選手だが、8周目の最終コーナーでまさかのマシントラブルが発生。ピットインを余儀なくされ、そのままレースを終えた。なお、元嶋選手の正式結果は31位。

高橋選手もスタートが決まり、1コーナーでライバルをパス。4番手に浮上するも元嶋選手に抜かれ、予選順位と同じ5位でオープニングラップを終える。7周目には元嶋選手が3番手に浮上すると、それに続く形で高橋選手も8周目にライバルをパス。順位をひとつ上げ4番手に。そして元嶋選手がマシントラブルでピットインしたことで、さらに順位を上げ、3番手まで浮上する。残り2周も冷静な走りで順位をキープし、初の表彰台となる3位でチェッカーを受けた。

高橋選手にとっては悲願ともいえる3位表彰台。元嶋選手にとっては悔しさが残る結果となったが、両選手ともにトップ争いに加わり、パフォーマンスの高さとチーム力を実証してみせた。次戦は再びダブル表彰台に挑戦する。第3戦は7月22日(土)〜23日(日)、モビリティリゾートもてぎで行われる。

race data : Round2
car driver pos. total best lap
97 高橋 知己 3 21'53.458 2'09.831
98 元嶋 佑弥 31 17'33.773 2'09.560
Drivers' Comment
97号車 高橋 知己選手【第2戦 決勝3位】

テスト走行の時からクルマのバランスが凄く良く、これはポールポジションも獲れるなと思っていました。しかし予選はもう少し頑張ってタイムを縮めないと思い、気負いすぎてちょっとしたミスをしてしまいました。それでも5番手だったので、上位を狙えるポジションにいるなという実感はありましたね。決勝は落ち着いて自分のペースで走れました。トップ集団で走っていたこともあり、タイヤのグリップがきつくなってきていたのですが、そんななかライバルを一発で仕留めて4位に浮上できたのは大きな収穫だったと思います。その後、残念ながら元嶋選手がトラブルで戦線離脱してしまったので、ここで表彰台を死守しないと自分が帰ってくる場所はないなと思い、気持ちを奮い立たせて必死に走りました。最後はタイヤもきつかったですし、クルマも壊れないでくれと祈るような気持ちでしたね。ようやく表彰台に上れたので、チャレンジャーとして次戦ではさらに上の順位を目指していきたいと思います。

98号車 元嶋 佑弥選手【第2戦 決勝31位】

予選は僅差の6番グリッド。クルマのポテンシャルが非常に高く、ちょっとしたことでトップも狙えるようなタイムでしたね。それだけにレース展開をしっかりものにできれば、十分に優勝も狙える位置にいると思っていました。決勝は少し雨混じりでしたが、ウェット路面でもドライ路面でも行けるように事前に打ち合わせをして、グリッドに付いたら何をしようという準備も万全でした。実際、いざスタートすると、すぐに順位を上げられて3番手まで浮上できました。その後すぐにトップ争いをしている2台に追いつけたので、終盤までペースはよかったと思います。しかし残念ながらマシントラブルが発生してしまい、ピットインをしてそのままレースを終えました。残り2周でトップを獲るつもりで走っていたのでちょっと悔しいですね。それでもチームメイトの高橋選手が頑張ってくれて表彰台を獲得できたのはよかったです。