10月5日(土)~6日(日)、TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第7戦が鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われた。トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEから元嶋佑弥選手(98号車)と高橋知己選手(97号車)がプロフェッショナルシリーズに出場。エントリー台数は33台となっている。
チームは前戦岡山から元嶋選手用に最新型のGR86を投入。すでに第5戦で投入済みの高橋選手と共に、同スペックの車両で戦っている。現在は熟成の段階にあり、苦しいレースが続いているが、2台でのデータ収集が進むことで熟成スピードが向上し、パフォーマンスアップにつながることが期待されている。
土曜日の天候は曇。チームは木曜日から現地で走行を行っているが、天気はすべて雨。そのため、どのチームにとってもぶっつけ本番でのドライコンディションとなった。定刻から15分遅れの11時05分から行われ、元嶋選手と高橋選手は予選開始の合図とともにスタート。ピットロードの隊列に並び、順次コースインしていく。
元嶋選手は2周目に2分27秒403をマークし、15番手。高橋選手は2分27秒789をマークし、18番手につけている。後半にアタックを行った複数のライバルが2人のタイムを上回ったため、予選の正式結果は元嶋選手が17位、高橋選手は24位となった。
日曜日の天候は晴。決勝(8周)の前には晴れ間が出て、残暑を感じる中でのレースとなった。元嶋選手はアウト側、17番グリッドから好スタート。1コーナーまでに3台をパスし、14番手に上がっている。元嶋選手はさらにスプーン手前で1台を抜き、13位でホームストレートに戻ってくる。
2周目、上位のリタイアにより、12位に浮上。トップ10まであと2つという状況で、第4戦以来のポイント獲得に期待が高まる。元嶋選手は先行する宗藤選手(550号車)を追走し、5周目には0秒292差まで接近。テールトゥノーズとなるが、抜き去るまでのスピードはなく、12位でチェッカー。ベテランらしいクレバーな走りを見せたが、ポイント獲得はならなかった。
一方、高橋選手はイン側、24番グリッドからスタート。1つ順位を下げ、25位で1周目を終える。上位のリタイアにより2周目に24位に上がると、4周目には先行する鶴賀選手(56号車)をパス。さらに高橋選手は翌周、谷口選手(17号車)と坂選手(910号車)も抜き、21位まで順位を上げる。6周目に上位のクルマがストップし、20位に浮上。さらに上を狙う高橋選手だが、7周目に谷口選手に抜かれてポジションダウン。ファイナルラップに上位の選手が大きく後退したため、20位でチェッカーを受けた。
元嶋、高橋両選手のポジションは、本来の実力を表しているとは言えないが、しっかり、レースを戦い、予選順位から大きくポジションを上げることができた。最終戦もてぎでのベストリザルト更新に期待したい。
car | driver | pos. | total | best lap |
---|---|---|---|---|
97 | 高橋 知己 | 20 | 20'21.125 | 2'31.130 |
98 | 元嶋 佑弥 | 12 | 20'08.969 | 2'30.101 |
金曜日までウエットで土曜日はドライ。一発でどこまで出せるか選手権みたいな予選でした。個人的には得意なシチュエーションで、すごく自信を持って行ったのですが、思ったより奮わなかったです。一番チャンスがあるのはスタートなので、決勝はそこに集中していきました。オープニングラップの混戦でするする上がったのですが、その後のレースがどうにもならなかったです。クルマが結構熱ダレしていて、ついていけないというか、追いつくと熱でスピードが伸びず、差を詰めたくても詰め切れないちょっともどかしい展開でした。
97号車 高橋 知己選手
第7戦 予選24位/決勝20位
スタートはうまく決まったのですが、位置取りがあまり良くなくて。谷口選手に先行される形になりました。今回の順位の中でのペースは一番良かったので、相手が仕掛けてミスしたら着実に1台ずつ抜くという展開でした。谷口選手を抜いて終わりたかったのですが、少し足りなかったのです。そこは反省しています。ただ、久しぶりにちゃんとレースができた手応えはあったので、トップと比べてまだまだタイム差はありますが、レースの展開という意味では良いレースができたと思います。トップ10に入ってくるとまた景色が変わると思うので、その中でもしっかり良いレースができるといいなと思います。